専門看護師・認定看護師紹介

専門看護師・認定看護師の紹介

専門看護師・認定看護師とは特定の看護分野について優れた知識と熟練した看護技術を持つ日本看護協会が認定した看護師のことです。
 
当院にも、特定の分野において専門・認定看護師が在籍しております。それぞれの専門性を発揮し役割を果たすとともに、「看護の質向上」を常に追求し、現場への知識と技術の提供と推進に取り組んでおります。
 
また、院内にとどまらず、地域においても看護の質向上に貢献したいと考えております。
皆様のお役に立てることがございましたら、是非ご一報ください。

小児看護専門看護師(穂高幸枝)


 
 小児看護専門看護師は、健康な子どもや病気を持つ子どもなど、すべての子どもたちを対象とし、子どもの成長・発達をふまえながら、子どもにとっての最善が守られるよう看護を提供します。

 子どもたちが看護を必要とする場は病院内にとどまらず、家庭や地域、学校・保育園など多岐にわたります。院内外のさまざまな職種と協力しながら、子ども自身の持つ力を支え、子どもたちの健やかな育ちを応援していきます。

 また、ご家族の方々の悩みや心配事も一緒に考えていきます。お子さんのことで困ったことや心配なことがありましたら、気軽に声をかけてください。

皮膚・排泄ケア認定看護師(小林由美子・渡邊美波)

 皮膚・排泄ケア認定看護師とは、褥瘡(床ずれ)や足潰瘍など治りにくい傷のある方、ストーマ(人工肛門や人工膀胱)をつくられた方、便や尿もれでお困りの方などに対して専門的にケアを提供する看護師です。皮膚の障害と排泄の問題に対して、専門的な知識と技術をもとにケアを提供しています。

 院内では、医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリ技師と褥瘡対策チームをつくり、週1回患者様を訪問して、褥瘡の処置や予防方法につとめています。

 また、専門外来として、ストーマをつくられた方には、トラブルの解決や日常生活の問題を解決する外来として、ストーマ外来(予約制)を開設しており退院された後のフォローアップをさせていただいています。

緩和ケア認定看護師(伊藤礼子・吉田園美)

 「緩和ケア」とはがんなどと診断された時から、その方らしさを維持していくために、痛みや息苦しさ、だるさ等のからだの辛さや、心の辛さを和らげるケアのことを言います。患者さんばかりでなく、ご家族の辛さを和らげることも大切なケアのひとつです。

 当院には、医師、薬剤師、心理士、ソーシャルワーカー、看護師から構成される緩和ケアについての相談を受ける専門チーム(=緩和ケアチーム)があります。緩和ケア認定看護師はこのチームの活動がスムーズに行われるよう、調整役を担っています。
 
 また、病棟、外来を問わず活動できるため、患者さんを継続的に支援できる立場にあります。体や心の辛さを抱えている方があれば、院内どこにでも出向き、患者さんやご家族の辛さ、思いをじっくりうかがっています。そしてその方にあった辛さを和らげるケアについて、かかわるスタッフと共に考え、アドバイスをしています。

感染管理認定看護師(奥原朋美・福島さつき)


 
 病院内では、医療に関連した様々な感染が起こる危険があります。感染管理認定看護師とは、患者さん・ご家族・面会者・医療従事者(職員)など全ての人に対して必要な、感染防止対策を考え、実践する看護師です。

 新興感染症に対して院内新型コロナウイルス感染対策チームが一丸となって感染対策に取り組んでいます。

 地域でも感染対策活動を行います。感染でお困りの際には協力することができますのでご相談ください。

摂食・嚥下障害看護認定看護師(池上敦子)


 
 高齢化に伴い、脳血管障害・神経筋疾患・口腔咽頭などの疾患や加齢による変化などで、摂食・嚥下(えんげ)障害(食べる・飲み込む機能に障害)を有する患者さんが増加しています。

 摂食・嚥下(えんげ)障害看護認定看護師は、摂食・嚥下(えんげ)障害のある患者さんに対して専門的な
知識と技術をもとにケアを提供する看護師です。口腔ケア、嚥下(えんげ)評価、嚥下(えんげ)リハビリや適切な栄養管理を行うことで、口から食べる楽しみを患者さんに提供しています。また、スタッフや患者さん、ご家族の相談や指導を行っています。

 嚥下(えんげ)障害を抱える患者さんの重症度は様々で、自分で唾液も飲み込めずムセてしまう方から、姿勢・食形態・1口量、飲み込み方を調整すれば食べられる方、飲み込む力をつけるリハビリが必要な方など多様です。患者さんの生活の質(QOL)向上のために、「すべての人に食べられるチャンス」をモットーに多職種と連携して専門的にアプローチをしていく活動をしています。安全でおいしく食べる方法を地域へ発信継続していきたいと思います。

救急看護認定看護師(伊藤美穂・春日美幸・衣笠孝佑)

 当院は地域医療の基幹病院として、地域と連携し高度医療を担っています。
 突然の病気やケガをされた患者さまに対し、病状を迅速に判断するトリアージや救命技術を実践し看護ケアを提供します。患者さまだけではなくご家族のお話を聞き、精神面や今後についての不安などに対しても支援を行います。
 院内では、患者さまが安全に安心して入院生活が送れるよう、スタッフへ急変時の対応についての指導を行い看護の質向上につとめています。また、災害発生時の医療支援も行えるよう、病院スタッフや地域住民に対しての研修も行っています。

 院内外問わず、救命技術の指導や、各種講習会などお気軽にお声がけください。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師(根津美穂子)

 脳卒中は突然発症し、身体の麻痺や言葉の障害など様々な後遺症を残すことが多い疾患です。
 毎日行う症状の観察、正式、移動などの看護ケアが麻痺の改善につながると考え活動してきました。
 また、大きな障害を残すことがなくても、服薬の継続や生活習慣を見直す必要がある患者さんの再発の予防にも取り組んでいます。

 2022年に開設された脳卒中相談窓口では、退院した患者さんのお困りごとに対応できるよう様々なスタッフと支援を開始しています。

 地域の皆様と脳卒中患者さんを支えていける活動を考えていきたいと思います。

がん化学療法看護認定看護師(工藤亜紀子)

 
 がんは、日本人の2~3人に1人が罹患すると言われるもっとも身近な病気の1つです。

 がん化学療法看護認定看護師とは、がん治療の1つである薬物療法を受ける患者さんに対して専門的知識・技術をもとにケアを提供する看護師です。がんと診断された患者さんに対して、薬物療法=抗がん薬治療を受けるかどうかの意思決定から関わり、患者さんが納得した上で安全・安楽・確実に治療が受けられるよう関わらせて頂きます。

 また、治療の副作用による苦痛を最小限にするために個々の患者さんに合った予防方法や対処方法を一緒に考え、実践していきたいと思います。

 「伊那中央病院なら安心して治療が受けられる!!」と思っていただけるように、医師・薬剤師・通院治療室の看護師など多職種で協力し合い、より良いケアの提供を目指します。

集中ケア認定看護師(唐澤秀明)

 集中ケア認定看護師の役割は、すべての急性かつ重篤な患者さんに対して集中的に看護を提供し、同様に精神的危機状態下にある患者さんの家族にも援助を行うことです。

 そのため、最新の幅広い知識と看護技術をもち、心と身体における危機的状態にある人の反応に対しスタッフと共に熟練した看護を提供します。

手術看護認定看護師(荻原準)

 当院の手術室では、年間約4,500件の手術が行われており、上伊那地域の三次救急を担う急性期病院であるため、緊急手術が多いのが特徴です。

 手術や麻酔には、体温低下・皮膚損傷・神経障害・感染などの合併症を伴います。手術看護認定看護師は、これらの合併症を最小限にし、患者さんが安全に手術を受けられることを目指して専門的知識・技術をもとに、看護を提供します。

 また、患者さんにとって手術は未知の領域であることが多く、不安を抱えています。
そのような手術患者さんが少しでも落ち着いた気持ちで手術に臨めるように支援しています。

 通常の手術室業務以外では、多くの看護師が質の高い看護が提供できるよう、手術室スタッフのみならず、術前・術後に関わるスタッフに対する指導・相談を行っていきます。

認知症看護認定看護師(有賀つばさ・古久根利奈)

 
 
認知症とは、記憶障害や理解力の低下、記憶障害以外の認知機能の障害があり、日常生活に困難をきたしている状態をいいます。

 認知症看護認定看護師は、認知症患者さんの意思を尊重し、権利を擁護することや、行動心理症状(BPSD)を悪化させる要因・誘因に働きかけ、予防・緩和に努めます。入院をきっかけに症状の発症・悪化、せん妄を引き起こしてしまう可能性に対しての環境調整を行い、入院生活を安心して送ることができるように支援していきます。

 また、認知症の方の持てる力を引き出し、その人がその人らしく生活を送るためにどのようにケアをしていけば良いかを考え、看護に努めています。

 認知症の方だけではなく、ご家族や地域のみなさんへの支援も行い、「認知症の方を地域で支えることができる」を目標に活動しています。

がん放射線療法看護認定看護師(渡辺まゆ美)


 
 放射線治療はがんのある場所に体の外から放射線をあて、がんを小さくしたり、活動を抑える治療です。化学療法や手術と合わせて行うことや、がんによる症状を和らげるために行うこともあります。

 がん放射線療法看護認定看護師は、放射線治療を受ける患者さんが最小限の副作用で最大減の効果の治療ができるように、専門的な視点からの支援を行います。そして患者さんとご家族の方が納得して、安心して長期間の治療を完遂できるようにお手伝いします。

 放射線治療は決められたスケジュールで最後まで治療を行うことで効果が得られます。治療が継続できるように、患者さん個々のライフスタイル、価値観を大切にしながら、副作用のケアや負担なく通院できる方法などを一緒に考えていきたいと思っています。

透析看護認定看護師(江口美晴)


 
 現在透析患者さんは全国で34万人いらっしゃいます。また、透析をはじめる前の慢性腎臓病の患者さんは7人に1人であるとも言われ、非常に身近な疾患です。

 当院では、血液透析だけでなく腹膜透析も行っています。腎移植に関する相談にも応じています。

 透析看護は、保存期から透析開始、そして透析をしながらの生活と長期にわたるおつきあいとなります。安心して透析を受けていただくことだけでなく、ご家族とも信頼関係を築き療養生活を支えていきます。

慢性心不全看護認定看護師(新美千鶴)



 
 心不全とは、「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり命を縮める病気」と定義され、高齢化とともに増え続けています。心不全の原因はすべての心疾患と言われており、その憎悪因子は生活の中にあるといわれています。そのため生涯にわたって食事や活動などの生活調整をして再発を防がなければならないという特徴があります。

 慢性心不全看護認定看護師は、心不全という病気をもつ患者さんとその家族に対して、心不全症状の緩和や憎悪因子のコントロールなどを専門的な知識と技術をもって行う看護師です。また悪化と改善を繰り返す心不全の全ての病期を通して、その人らしい生活を送ることができるよう、患者さんとその家族と共に考えながら支援していきます。

 心不全は高血圧や弁膜症など心不全症状が出る前の段階からの生活管理が重要とされています。地域の皆さんの心不全予防への取り組みや、心不全患者さんに対する理解を深めてもらえるような活動もしていきたいと考えていますので気軽にお声がけください。
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