チーム医療

ICT活動

ICTとはインフェクション(Infection 感染)コントロール(Contorol 制御)チーム(Team)の略です。
院内感染対策の実行部隊として、病院内における感染対策のハード・ソフト両面の整備を薬学的な立場より行っています。
薬剤師の重要な役割として、消毒薬や抗菌薬の適正使用へのサポートが挙げられます。
様々な感染症に対しての有効な消毒剤の選定、その適切な使用方法の情報提供や特定の抗菌薬の使用状況を監視し、速やかな高い治療効果が得られるように血中濃度に基づく投与量の設定なども行っています。

緩和ケアチーム(PCT)

中央病院の緩和ケアチームは、平成19年6月に発足しました。
メンバーは笹尾麻酔科部長をリーダーに、医師5名、看護師4名、薬剤師1名、臨床心理士1名、MSW1名で構成されているクロスファンクショナルなチームです。
活動は、毎週1回の緩和ケアラウンドを行い、カンファレンスを行っています。
また、講演会の企画開催、院内・院外の研修会の講師としての教育活動も行っています。

重点目標は
① 緩和ケアチームが活動することによってがん患者の苦痛が緩和する。
② 患者・家族のニーズを満たすと共に、主治医・病棟のニーズも満たす。

としています
この事を達成するためには、患者・家族や主治医・ナースとの質の高いコミュニケーションが必要になります。良い関係作りが出来るよう、全面的なサポート体制を敷いていきたいと思っています。

また、教育活動も重要です。
2007年10月から、各病棟において病棟学習会の講師として「症例を通したオピオイドの学習」を行ってきました。その後とったアンケートの結果から、ナースに必要な能力は何か?また薬剤師に必要な能力は何か?が明らかになってきました。

すなわち、ナースにとって必要な能力は
① オピオイド導入のタイミングを見分ける能力
② レスキューのタイミングを見分ける能力
③ ローテーションのタイミングを見分ける能力
④ 副作用の早期発見をできる能力


また、薬剤師に求められる能力として
① 納得できる説明力
② オピオイドの換算等リスクマネジメント力
③ 副作用対策の知識

があげられました。
患者さん一人一人の尊厳が守られ、その人がその人らしい命を生ききれますよう、今後ともチームの一員としてサポートしていきたいと思っています。
 

栄養サポートチーム(NST)

当院ではチーム医療の一つに栄養サポートチームがあります。
栄養サポートチームは「NST](Nutririon Support Team)とも呼ばれています。
人は口から食事をとって、それを栄養にして生きています。しかし、病気などの為に十分な食事が摂取できなくなったり、全く取れなくなったりすることがあります。
入院中の患者さんがこのような状態(低栄養)になった場合、薬剤師も含めたNSTのスタッフ(医師、看護師、栄養士、薬剤師、検査技師、リハビリなど)が一丸となり、その原因や栄養状態を把握し適切な栄養投与(経口・経腸・静脈栄養)によって全身状態の改善を行います。
要するに、栄養不良(低栄養)患者の栄養状態を的確に把握し、適切な栄養投与法を検討し、栄養状態を改善させることを目的としています。

糖尿病療養指導士外来(CDE外来)

【目的】

 糖尿病は生活習慣病であり、患者さんの多くは外来通院をしながら日常生活の中で療養を行っています。それはセルフケアに基づくものであり、食事療法、運動療法、自己血糖モニタリング(SMBG)、インスリン等薬物療法に至るまで療養には患者さん自身の自立が求められます。
当院には糖尿病療養指導士(CDE)の資格取得者(看護師、薬剤師、理学療法士、検査技師、管理栄養士)がおり、糖尿病の知識の伝達と共に、糖尿病療養の自立のためのサポートを行っています。従来糖尿病教室や入院での指導に関わってきましたが、患者さん一人一人の治療への意欲の向上と、血糖の良好なコントロールを保ちQOL(生活の質)を維持向上する目標を達成するためには、外来患者さんへ積極的にかかわることが必要である!という事から、2007年10月から、CDE外来を立ち上げました。


【方法】

1.対象者 : ①初診の患者  ②医師が必要と認めた患者
2.指導日 : 毎週火曜日
3.場  所 : 内科外来の空き診察室
4.カンファレンス : 第1、第3火曜日17:00~ ペインクリニックにて

フローチャート(初診の場合)

 
薬剤師は、インスリン指導は勿論ですが、看護師、薬剤師、臨床検査技師は初回のアナムネをとり、今までの食生活、運動、薬、生活パターン等を情報収集し、医師へのフィードバックも行っています。組織横断的にたくさんの者が関わっているのでカンファレンスも活発に行われています。

褥瘡(じょくそう)対策委員会活動

他の医療スタッフとともに、薬剤師も褥瘡(じょくそう)対策に取り組んでいます。
1ヶ月に2回、褥瘡ラウンドを行っており、患者さんのベッドサイドに伺い、褥瘡の状態の評価を深さ、滲出液、大きさ、炎症、感染、肉芽形成、壊死組織、ポケットの有無で行っています。
ある場合は、そこを外科的に切開して、膿を出し洗浄することが回復につながっています。
当委員会は、何よりも予防に重点をおき、ギャッチアップの角度や、案外褥瘡ができやすい部位の足踵は、各病棟でも注意を払うよう啓蒙しています。
悩みは、他院から転院してきた褥瘡患者さんが半数以上いることですが、年々症状の重症の方が減っていることが何よりも励みになっています。
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